●穏やかな陽光が差し込む、限りなく「アメリカ的」な空間

メインロビー周辺には、いくつもの「くつろげる空間」がある。客室を含め、ホテル全体が、自然光をふんだんに取り入れる設計になっていて、だから日が高いうちは、至るところで心地の良い日差しが差し込んでくる。

家族連れや若いゲストは、寒さの中アウトドアのアクティビティに出かけたり、館内の施設で遊んだりと、活発に動き回っているけれど、年輩のゲストの多くは、暖炉のそばで、窓辺で、バーで、ゆったりとソファーに腰掛けて、本や新聞を読んだり、語り合ったりしている。


お掃除直後の空室が開放されていたので、ちょっとお邪魔して写真撮影。いずれもファンシーすぎるほどの壁紙やカーテンだが、これが「古き良きアメリカ」時代から愛されてきたアメリカ的エレガントの一端、だと思われる。

このインテリアは、1900年代前半に活躍したインテリア・デコレーター、ドロシー・ドレイパー (Dorothy Draper)のスタイルによるもの。アメリカのB&Bには、これに類似したインテリアやヴィクトリア様式が多く見られる。

重厚な質感のある家具などをを配すると、より気品のある雰囲気になりそうだが、白い家具だと、爽やかだが少々安っぽく感じられないでもない。

上の印刷物は温泉の歴史について書かれた小冊子。左上の花はドロシーがこのリゾートのモチーフに決めたシャクナゲの花で、ウエスト・ヴァージニアの州花だ。このイラストは、ホテル内のさまざまな印刷物に施されている。


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