SCENE 62: 何となく、競馬場
BANGALORE, NOVEMBER 14, 2004

ホテルの向かいに競馬場があった。
外出の帰り、ちょっとのぞいてみようかと、夫と二人で入ってみる。
そこには、見渡す限り、男しかいなかった。

人の視線がこちらに集まってくるのがわかる。
怖ろしく居心地が悪いが、取りあえずは馬の走りを見て、ひきあげる。


11月14日(日)

■家族揃ってガーデンパーティー

バンガロール・クラブという社交クラブがある。義父ロメイシュと義姉スジャータはそこの会員で、日曜の今日はガーデンパーティーがあるから皆で集まろうということになった。

正午、ホテルからほど近いバンガロール・クラブまでタクシーを飛ばす。広い庭には、日差しをよけるテントが張られ、たくさんのテーブルや椅子が用意され、大勢の人々で賑わっている。

庭の一画ではドリンクバーやタンドーリなどの料理を作る屋台があり、いい香りが立ちこめている。すでにロメイシュらとその友人夫婦は到着していた。

わたしたちはビールを飲みつつ、タンドーリチキンやスナックなどをつまみながら、おしゃべりをする。ロメイシュの古くからの友人だという熟年夫妻としばらくバンガロールの近況についてを語り合う。

奥さんの方は、日本人女性に「生け花」を習っているらしく、日本文化にも興味があるご様子。生け花の先生は、最近、「日本語教師」としてもひっぱりだこという。

「彼女は、日本語の先生をするつもりはなかったのだけれど、頼まれてやってるらしくて、とても忙しいみたい。ずいぶんと稼いでるわよ!」

とのこと。やはり、インド移住後の我がサイドビジネスは日本語教師だな。と確信する。最近のバンガロールの趨勢を聞きながら、問題は数多くあるにせよ(公害、交通渋滞、その他)、やはり住むならバンガロール、との思いも強くする。

2時間ほどもおしゃべりをし、その後もクラブ内のラウンジでお茶を飲みながら1時間ほど雑談をし、長々とした、ランチの集いだった。

競馬場は殿方の空間。

旅も終盤にして、ようやく2枚目のサリーを着用。


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