2005年の秋、インドへ移住したとき、米国で「サンフランシスコ-バンガロア往復」の航空券を入手していた。米国永住権を保持し続けるためにも、また、将来、夫が米国の市民権を申請するかもしれず、そのためには半年に一度の渡米が必要で、従っては５月までに一度、米国を訪れるつもりでいたのだった。

３月末、夫が新しい会社に転職することが決まった。香港に本社を置く会社で、夫はインドオフィスの開設に従事することになる。仕事の開始日は５月１日。それまで１カ月余りの休暇がとれることになった。

３月下旬、ちょうど母と妹がインドを訪れているとき、夫の転職を巡るさまざまな出来事が一気に決まり、香港へ行こう、それから米国に行こう、ということになった。

本当は米国（ニューヨーク）からインドへの帰りに、飛行機の乗り継ぎ地点となるヨーロッパのいずれかの都市（パリ、ロンドン、あるいはフランクフルト）に滞在したかったのだが、インド国籍の夫は観光ヴィザを取得しなければならず、その手続きをする時間的余裕がない。

とあらば、米国内を旅しよう、そうだ、ハワイがいいではないか、ということになった。

そんな次第で、このような特殊ルートで「地球一周」の旅にでることになったのだった。

夫が、香港の新会社で行われる３月末のミーティングに参加せねばならないことから、遅くとも３月26日には出発せねばならないという。奇しくもその日は、母と妹が帰国する日と同じだった。

出発のわずか１週間程前に、すべての予定を決め、航空券やホテル、レンタカーの手配をし、旅の算段を整えた。それもこれも、インターネットが存在してくれたおかげで実現できた。インターネット以前であれば、時間的に、ほぼ不可能だったであろう。

せっかくだからと、家政夫モハンには１カ月の有給休暇を与えた。そして我々４人は一斉に、３月26日、深夜のバンガロア空港（蚊パラダイス）に向かったのであった。

母と妹とはシンガポール空港で別れ、福岡、香港と、それぞれの目的地に旅立った。

さて、前置きが長くなってしまったが、１カ月旅の記録である。

最初の香港滞在は、ネット環境がよかったので日々、ブログに更新していたが、ハワイではホームページに書きためることにした。ナパやニューヨークに関しても、ホームページにまとめるつもりだ。

それぞれに体裁が異なるが、入り口をここにまとめて、コンテンツを作っておこうと思う。