トラベルノート:坂田マルハン美穂のコメント


私がベルギーを訪れたのは今回が2度目。以前、雑誌の取材でグルッと一周したのですが、小さい国ながら地理的にも文化的にも多彩な表情を持つこの国が好きになり、いつかじっくりと旅したいと思っていました。

ベルギーの魅力を全部お伝えするには紙面が足りないので、今回はブルージュに焦点を絞りました。「魅力あふれるベルギーの街を巡る」の項でブルージュ以外のすてきな町をご紹介していますので、参考にしてください。

ところで、車で旅をしようと考えている方でオートマティック車しか運転できない方は、早めにレンタカーを予約しましょう。欧州のレンタカーはほとんどがマニュアル車です。出発間際に予約を入れた私たちは、なかなかオートマティック車を見つけられず、思い切り焦りました。

フランドル地方の主要幹線道路は田園風景の広がる爽快なドライブルートが多く、運転も楽でした。アルデンヌ地方は起伏のある山間や、ムーズ川沿いのドライブルートの景色がすばらしく、あちこちで記念写真を撮りました。ただ、狭い国にもかかわらず、たまに猛スピードを出す人がいるので要注意です。

食べることが大好きな私たちにとって、ビールの飲み比べ、チョコレートやワッフルの食べ比べは最高に楽しかったです。ちなみに私たちが一番好きだったチョコレートはブルージュで見つけたショップ Pralinette (Wollestraat 31B) のクリーミーなホワイトチョコレート。まろやかな舌触りとコクのある風味…。あぁ、また食べたくなりました。

ブルージュのブルグ広場にあるレストラン Breydel -De Coninc (Breidelstaat 24) は、カジュアルで値段も安く、もちろん料理もおいしくて、私たちは数回通いました。フランドル名物のムール貝やウナギの料理が自慢の店で、いつも込み合っています。

ウナギのグリーンソース煮込みは、皮を剥いだウナギを輪切りにして、ハーブたっぷりのソースで煮込んだもので、ユニークな味わいでした(けれど、個人的には蒲焼きの方が好きです)。

普段はワイン派の私ですが、今回の旅ではずっとビール。なにしろ種類が多いしグラスもユニークだし、あれこれと試さずにはいられなかったのです。フルーツビールというと、甘くて後味が残りそうな印象ですが、香りは甘くても口当たりはさっぱりとしていて料理の味を損ねません。ベルギービールは奥が深い。

最後に。ブリュッセルとアントワープの王立美術館にはぜひ時間をとって立ち寄ってください。この2カ所を訪れれば、フランドル絵画、そして近代のベルギー芸術の真髄に触れられます。それでは皆さんも、Bon Voyage!


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