SCENE 11: 楽園へつづく道
KUMARAKOM, KERALA, OCTOBER 29, 2004

早朝、混沌の大都市を抜け出して空港へ走る。
スモッグに覆われた灰色の大都市に別れを告げ、やがて雲の上へ。
約1時間半ののち、下降しはじめる飛行機の窓から見下ろせば、主に深い緑。
一面を緑に包まれた地上。そこをうねり横たわる川、ラグーン、そして湖など。

空港に降り立てば、しっとりとした緑の匂い。熱帯の匂い。
ほどよい夏の気温に包まれて、迎えの白い車に乗り込む。

ハイウエイを滑り抜け、やがて椰子の木が鬱蒼と茂るただなかを、車は走る。
広大なライステラス。ぽつぽつと、牛や、ヤギなど。
シラサギがふわりふわりと舞い飛んでもいる。

サリー姿の女性らは、雨傘を日傘代わりに、日差しを除ける。
2時間の先にある、その場所を目指して、凹凸の激しい道を、車は走る。

道がどんどん狭くなる。心がはやる。


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